ヒブ感染症(ヘモフィルス・インフルエンザ菌b型感染症)
2011-03-09 16:21
サザンガーデンクリニック?
記事に戻るコメント(0)を読む・書く
ヒブ感染症(ヘモフィルス・インフルエンザ菌b型感染症)による感染症です。
この菌がのどから入って、脳を包む髄膜(ずいまく)、のどの奥の喉頭蓋(こうとうがい)、肺などに炎症を起こします。
欧米ではかかる子どもが多かったのですが、1980年代から小さな子どもにも有効なワクチンが開発され、
それを全員に使用した結果、この病気が約1%に減少しました。
日本ではかかる子どもは少ないと言われてきましたが、よく調べると、年間約600人が重いヒブ感染症、
特に細菌性髄膜炎(さいきんせいずいまくえん)になっていることがわかりました。
日本では毎年約千人が細菌性髄膜炎になっていますが、60%がこの菌によるものです。
これは、日本の予防接種制度が全体に遅れていて、ヒブワクチンが定期接種に組み込まれていないためです。
ヒブが脳を包む膜に直接ついて、脳の中にも膿が貯まったり(膿瘍)、脳脊髄液(のうせきずいえき)が増える水頭症になることもあります。
病気の始まりはかぜなどと区別がつきにくく、血液検査でもあまり変化が出ません。
このため診断が遅くなりがちです。その後にけいれんや意識障害が出てきます。
そのうえ、抗菌薬が効かない耐性菌も多く、治療は困難です。
亡くなる子どもも5−10%いて、脳の後遺症が30%くらいに残ります。
のどの奥に起こる喉頭蓋炎でも大変重症になり、死亡することも少なくありません。
基本的に、上記のように重症になります。
髄膜炎による後遺症として、発達・知能・運動障害などの他、難聴(聴力障害)が起こることがあります。
ヒブワクチン(不活化ワクチン)がようやく2008年12月から発売になりました。
生後2か月以上で5歳未満のお子さんはすぐに受けるようにしてください。
2010年夏以降は供給は安定しています。
ワクチンの接種回数は年齢により異なります。生後2か月から7か月未満は合計4回です。
7か月から1歳未満は3回、1歳から4歳までは1回です。DPTワクチン、小児用肺炎球菌ワクチンとの同時接種も可能です。
記事に戻るコメント(0)を読む・書く
検索
キーワード

カテゴリ
お知らせ (15)
インフルエンザ (4)
予防接種 (5)
内科 (22)
皮膚科 (16)
月別アーカイブ
2011年3月 (48)
2011年2月 (13)
2011年1月 (1)

友人に教える
お問い合わせ

ホーム
上へ
サザンガーデンクリニック

サザンガーデンクリニック
このサイトは携帯電話向けサイトです。
携帯電話でご覧ください。