1.タクロリムス(プロトピック)は筑波山の山ろくの土より分離された放 線菌が産生する化合物でT細胞活性化を強力に抑制することから臨床的に応用された薬剤です。その外用剤であるプロトピック軟膏は、1992年より成人アト ピー性皮膚炎患者を対象に開発が行われ、1999年に0.1%プロトピック軟膏が発売され、その後2003年には小児用0.03%プロトピック軟膏(海外 では成人用としても認められています)が2歳以上16才未満の小児に対し発売となりました。
2.2歳以上のアトピー性皮膚炎の患者さんの特に顔面や首、そして脇やそけい部などに治りにくい皮膚症状がある方や、ステロイドによる皮膚萎縮など がみられる方などに有効ですがそれだけでなく、ステロイドで症状が一時的におさえられて軽快した皮膚のその後の維持療法としても有効です。
3.ステロイドと異なる点は、炎症部位からだけ吸収され、正常皮膚からは吸収されないこと、そして皮膚角質のバリア機能も低下させず、天然の保湿因 子であるセラミド産生も低下させないことです。(ステロイドは正常皮膚からも吸収され、長期に使用するとセラミド産生も含めた皮膚バリア機能が低下した状 態で治ったことになります。)
4.アトピー性皮膚炎の炎症がよほど強いとき以外は1日1回、入浴後に外用します。ぬる量は大人の人差し指の末梢関節部の長さ(約2cm)にチューブを出した量が手のひら2枚分の広さにぬる量、というのを参考にしてください。
炎症部位にぬるとヒリヒリしたほてり感や痛みを感じることが多いですが、この刺激感はプロトピック軟膏自体がもっている、神経ペプチド放出して枯渇させる ことによるものと考えられていて、塗り続けることにより徐々に刺激はなくなっていきます。それと同時に痒みや赤み、炎症も薄らいでいきます。この刺激感が 強すぎて途中でやめないようにするためには先にプロペトやワセリンを塗ってからプロトピックを塗るようにしたり、顔面よりも刺激の少ない首や脇などから始 めるようにするなどもお勧めです。
プロトピックは分子量が822と大きく、ステロイドに比べ皮膚への浸透が悪く、正常な皮膚からは吸収されないため、保湿剤と併用するためにはプロトピック を先に、保湿剤を後に塗ったほうがいいでしょう。また、大きなニキビや大きな皮膚のビラン(ただれ)には外用を避けた方がよいですが、多少の引っかき傷く らいであれば外用しても問題ないでしょう。
炎症部位にぬるとヒリヒリしたほてり感や痛みを感じることが多いですが、この刺激感はプロトピック軟膏自体がもっている、神経ペプチド放出して枯渇させる ことによるものと考えられていて、塗り続けることにより徐々に刺激はなくなっていきます。それと同時に痒みや赤み、炎症も薄らいでいきます。この刺激感が 強すぎて途中でやめないようにするためには先にプロペトやワセリンを塗ってからプロトピックを塗るようにしたり、顔面よりも刺激の少ない首や脇などから始 めるようにするなどもお勧めです。
プロトピックは分子量が822と大きく、ステロイドに比べ皮膚への浸透が悪く、正常な皮膚からは吸収されないため、保湿剤と併用するためにはプロトピック を先に、保湿剤を後に塗ったほうがいいでしょう。また、大きなニキビや大きな皮膚のビラン(ただれ)には外用を避けた方がよいですが、多少の引っかき傷く らいであれば外用しても問題ないでしょう。
5.プロトピック軟膏の臨床的な効果はリンデロンなどのステロイドランクと同じ位しっかりと強いため、皮膚症状が一時軽快した後に炎症が再燃した際 の第一選択薬として使うこともとても有効です。また、症状が安定した後も週2〜3日プロトピック軟膏を使い続けることによってアトピー性皮膚炎の症状を抑 制できることもわかっています。
アトピー性皮膚炎の治療においてステロイドの塗り薬のみに頼らずに、部位によってはプロトピック軟膏を維持療法に週何日か用いる、また症状が再発した時の第一選択肢に用いる、ということが重要です。