肺炎球菌ワクチンとは、肺炎球菌によって引き起こされるいろいろな病気(感染症)を予防するためのワクチンです。
けれども、肺炎球菌には90種以上の型がありますが、主に成人を対象とした肺炎球菌ワクチンはこのうち23種類の型に効果があります。この23種類 は実際に肺炎などの原因となっている肺炎球菌の型のうち8割以上を占めています。そのほかの型、もしくは肺炎球菌以外の原因による感染症にはこのワクチン は効果がありません。また赤ちゃんや小さなお子さんには、このワクチンを接種しても効果がないことが知られています。高齢者では、インフルエンザワクチン と肺炎球菌ワクチンを両方接種することで、インフルエンザシーズンの肺炎や死亡を抑えることが報告されています。
しかし、インフルエンザシーズンにおける細菌性肺炎全体の50〜60%は肺炎球菌によって引き起こされています。インフルエンザワクチンと肺炎球菌ワクチンを両方接種することでインフルエンザシーズンの肺炎や死亡を抑えることにつながります。
次のような方に、ワクチン接種をおすすめします。
- 高齢者の方(65歳以上)
- 腎不全や肝機能障害のある方
- 膵臓を摘出されている方
- 心臓や呼吸器に慢性疾患がある方
- 糖尿病の方
- 養護老人ホームや長期療養施設などの居住者など